外国人技能実習制度の監理責任者講習を受講して感じたこと|外部監査人の役割と今後の課題(2024/8/1)
■ 監理責任者等講習を受講して
本日(8月1日)、外国人技能実習制度における監理責任者等講習を受講しました。
朝から夕方までの長時間にわたる講習で、正直かなりのボリュームでしたが、制度全体を改めて整理する機会となりました。
この講習を修了し、最終テストに合格することで、
- 監理団体における監理責任者
- 外部監査人
としての要件を満たすことになります。
■ 監理団体と外部監査人の役割
制度上の役割を整理すると、
- 監理団体
技能実習生を受け入れている企業(技能実習実施者)を監査する - 外部監査人
監理団体そのものを監査する
という構造になっています。
つまり、
👉 二重のチェック体制で制度の適正運用を担保する仕組み
です。
■ 受講して感じた率直な疑問
講習を受けながら、強く感じたことがあります。
👉 「この監査、本当に適切にできるのか?」
という点です。
技能実習制度の監査では、
- 労働関係法令
- 入管法
- 実務運用
といった複数の領域を横断的に理解する必要があります。
そのため、
👉 これらの知見を持たない者が、適切な監査を行うのは相当に難しいのではないか
というのが率直な感想です。
■ 現状の制度規模
現在、
- 監理団体:約3,700団体
- 技能実習生:約40万人
と、制度は非常に大きな規模となっています。
その一方で、
👉 監査の質がどこまで担保されているのか
という点については、現場感として課題を感じる部分もあります。
■ 制度の転換|技能実習から育成就労へ
令和6年6月、
👉 外国人技能実習制度の廃止が決定
され、令和9年度から
👉 育成就労制度
が開始されることになりました。
これは、
👉 技能実習制度をベースにしながら、より実態に即した制度へ再構築するもの
と位置付けられています。
■ 外部監査人の重要性の高まり
今回の制度改正において重要なのは、
👉 監理支援機関(現行の監理団体)に外部監査人の設置が義務化される点
です。
つまり、
👉 監査機能の強化が制度の柱になる
ということです。
■ 国会での議論
令和6年6月4日、参議院において、片山さつき議員が外部監査人の要件について質問しています。
これに対し、小泉龍司法務大臣は、
行政書士、弁護士、社会保険労務士といった国家資格者を要件とし、講習受講を求める方向で検討している
と答弁しています。
■ 実務家に求められるもの
まだ詳細は主務省令の段階ですが、
👉 制度の実効性は「監査する側の質」に大きく依存する
と考えています。
その意味で、
- 弁護士
- 社会保険労務士
- 行政書士
といった実務家には、
👉 これまで以上に重い責任が求められる
と感じています。
■ 最後に
外国人労働者の受入れは、今後ますます拡大していきます。
その中で、
👉 日本が「選ばれる国」であり続けるためには何が必要か
を考えたとき、
制度の整備だけでなく、
👉 現場での適切な運用と監査の質
が極めて重要になります。
今回の講習を通じて、
👉 自らの役割と責任の重さを改めて実感しました。
■ 追記
近年は、外国人労働者の受入れに関しても、単なる制度遵守にとどまらず、
👉 「働く人の権利や尊厳をどのように守るか」
という視点が強く求められるようになっています。
その意味で、外部監査人や監理団体、受入機関に求められる役割は、
👉 法令違反の有無を確認するだけではなく、実態として適切な労働環境が確保されているかを見極めること
に広がっていくと考えられます。
制度が変わる中で、
👉 「形式的な監査」から「実質的な監査」へ
という転換が求められており、
実務家としては、制度の理解に加えて、現場の実態に向き合う姿勢がより一層重要になるのではないでしょうか。
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