外国人材のキャリア観と日本企業のズレ ― BHR推進社労士の視点から考える(2026/1/26)
関西経済連合会(松本正義会長)がまとめた「外国人材の受入れ・活躍に関する提言」が、企業の人材戦略に新たな示唆を与えています。注目すべきは、外国人材と日本人のキャリア観の違いにどう向き合うか、という点です。
海外ではジョブ型雇用が一般的で、外国人材は「自分の能力を仕事でどう生かすか」に強い関心を持っています。一方、日本企業では暗黙のルールや慣習の中でキャリアが形成されることが多く、この差が外国人材の意欲低下につながることもあると指摘されています。
提言では、こうした認識のズレを生まないために、次のような対応が求められるとされています。
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職務内容や評価制度、想定されるキャリアパスを明示する
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外国人材個人のニーズに応じた配慮や仕組みづくり
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日本人・外国人双方の異文化理解を促進する交流機会の提供
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帯同家族への生活支援や地域社会との関係構築
BHR(ビジネスと人権)の視点で読み解く
BHRの本質は、ステークホルダーと対話し、尊厳や権利を守りながら事業を進めることです。この意味で、外国人材のキャリア観や価値観に真剣に耳を傾ける姿勢自体が、まさにBHRの実践といえます。
さらに、外国人材と日本人社員との対話は、単に個々の理解を深めるだけでなく、新しい価値やアイデアを生み出す源泉にもなります。しかし、対話は最も難しい課題の一つでもあります。だからこそ、企業は積極的に取り組むべきです。
また、日本人社員の価値観も多様化しています。外国人材の意見や考え方が、新しい風を企業にもたらす可能性は大きいのです。
企業にとっての「生存戦略」
異文化理解やキャリア観の「見える化」を進めることは、単なる人材施策ではなく、企業にとっての生存戦略でもあります。柔軟な組織風土を作り、個々の能力を最大限に引き出すことが、長期的な競争力につながるのです。
私たちBHR推進社労士としても学びが多く、特に「対話」の重要性を再認識させられます。外国人材の声に耳を傾けることは、人権を守るだけでなく、企業の成長にも直結します。
皆さんは、社内で外国人材との対話をどのように進めていますか?
また、日本人社員との相互理解を深めるために、どんな取り組みが効果的だと思われますか?
