【完全解説】障害年金とは?受給条件・種類・申請のポイントを分かりやすく解説(2024/1/16)
■ 障害年金とは何か
障害年金とは、病気やケガによって生活や仕事に支障が生じた場合に支給される公的年金です。
日本の年金制度は、
- 国民年金
- 厚生年金
の2つを基礎としており、それぞれ
老齢・障害・死亡
を対象とした給付が用意されています。
障害年金は、その中でも「障害」を理由に支給される年金です。
■ 障害年金の受給条件|3つの要件
障害年金は、単に障害があるだけで受給できるものではありません。
受給するためには、原則として次の3つの要件を満たす必要があります。
- 初診日要件
- 保険料納付要件
- 障害程度要件
■ ① 初診日要件
初診日とは、障害の原因となった病気やケガについて、初めて医療機関を受診した日のことです。
この初診日に、
- 国民年金に加入していたのか
- 厚生年金に加入していたのか
- 20歳前だったのか
によって、受給できる年金の種類が変わります。
障害年金において、初診日は非常に重要です。
■ 障害基礎年金
障害基礎年金は、初診日において次のいずれかに該当する場合に対象となります。
- 国民年金の被保険者であること
- 過去に国民年金の被保険者であり、日本国内に住所があり、60歳以上65歳未満であること
- 20歳前に初診日があること
障害基礎年金は、障害等級1級または2級に該当する場合に支給されます。
■ 障害厚生年金
障害厚生年金は、初診日において厚生年金保険の被保険者である場合に対象となります。
障害厚生年金には、
- 1級
- 2級
- 3級
- 障害手当金(一時金)
があります。
また、1級または2級に該当する場合は、障害基礎年金に上乗せされる形で障害厚生年金が支給されます。
つまり、初診日に厚生年金に加入していた場合、国民年金のみの場合よりも手厚い給付を受けられる可能性があります。
■ ② 保険料納付要件
障害年金を受給するためには、保険料の納付状況も重要です。
原則として、初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの被保険者期間のうち、
保険料納付済期間と保険料免除期間を合わせた期間が3分の2以上あること
が必要です。
ここでいう保険料免除期間には、全額免除、一部免除、学生納付特例、納付猶予などが含まれます。
■ 直近1年要件の特例
原則の3分の2要件を満たさない場合でも、特例があります。
初診日が令和18年3月末日までにある場合で、初診日に65歳未満であれば、初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がなければ、保険料納付要件を満たします。
以前は「令和8年3月31日まで」とされていましたが、この直近1年要件の特例は延長されています。
ここは非常に重要なポイントです。
障害年金では、初診日以後にあわてて保険料を納めても、納付要件の判定には反映されません。
そのため、初診日の前日時点で納付状況を確認する必要があります。
■ 20歳前障害の場合
20歳前に初診日がある場合は、本人がまだ年金制度に加入していない時期であるため、保険料納付要件は問われません。
ただし、20歳前障害による障害基礎年金には所得制限があります。
■ ③ 障害程度要件
障害年金を受給するためには、障害の状態が一定の等級に該当する必要があります。
障害の程度を判断する基準日を「障害認定日」といいます。
原則として、障害認定日は次のいずれかです。
- 初診日から1年6か月を経過した日
- 初診日から1年6か月以内に症状が固定した場合は、その症状が固定した日
20歳前に初診日があり、初診日から1年6か月を経過した日が20歳前である場合は、20歳に達した日が障害認定日となります。
■ 障害年金で特に重要なのは初診日
障害年金では、初診日が非常に重要です。
初診日によって、
- 障害基礎年金か障害厚生年金か
- 保険料納付要件を満たすか
- どの時点で障害状態を判断するか
が変わります。
また、初診日と現在の障害との間に相当因果関係があるかどうかが問題になることもあります。
そのため、障害年金の申請では、初診日の確認と証明が非常に重要になります。
■ 障害年金の申請が難しい理由
障害年金は、
- 申請主義
- 書類審査主義
の制度です。
つまり、対象になる可能性があっても、自分で申請しなければ受給できません。
また、審査は主に提出書類に基づいて行われます。
そのため、
- 初診日を正確に確認すること
- 診断書の内容を適切に整えること
- 病歴・就労状況等申立書を丁寧に作成すること
が非常に重要です。
■ まとめ
障害年金は、病気やケガによって生活や仕事に支障がある方を支える重要な公的年金です。
受給には、
- 初診日要件
- 保険料納付要件
- 障害程度要件
の3つを満たす必要があります。
特に注意すべきなのは、保険料納付要件の直近1年特例です。
直近1年間に未納がない場合の特例は、令和18年3月末日まで延長されています。
障害年金は制度が複雑で、初診日や書類の内容によって結果が大きく変わることがあります。
申請に不安がある方は、社会保険労務士などの専門家に相談しながら進めることをおすすめします。
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