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【解雇予告手当請求を棄却】契約終了の認識一致を重視 東京地裁(2024/10/24)

技術者派遣を行う都内の人材派遣会社に勤務していた労働者が、解雇予告手当の支払いを求めた訴訟の控訴審で、東京地方裁判所は一審に続き、労働者の請求を棄却した。

本件では、会社による明示的な解雇の意思表示があったか、または黙示の解雇が成立するかが争点となった。

裁判所は、会社が解雇の通知を行った事実は認められず、労働者の就労を一方的に拒絶した事情もないことから、黙示の解雇の意思表示があったともいえないと判断した。

一方で、労働者は合意退職について難色を示していたものの、
雇用契約を終了させること自体については、当事者間で認識が一致していたと認定している。


■事案の経過

労働者は令和2年4月1日に同社へ入社し、学校法人への派遣業務に従事していた(派遣期間:令和3年3月31日まで)。
しかし、同年2月10日以降は勤務していない。

会社は3月17日付で、雇用期間を2月24日までとする退職証明書を発行。
2月10日から24日までの期間については、年次有給休暇の取得として処理された。

その後、労働者は労働基準監督署に申告し、是正勧告が行われたが、会社が「解雇ではなく合意退職」と報告したことにより、申告処理は終了している。


■裁判所の判断

一審・控訴審ともに、次の点が重視された。

これらの事情から、
少なくとも契約終了についての認識は一致していたと判断された。

なお、裁判所は「合意退職に当たるかどうか」について明確な判断は示していないが、解雇の事実は認められないとして、解雇予告手当の請求を退けている。


■実務上のポイント

本件から読み取れるポイントは明確である。

①「解雇」の成立には意思表示が必要

→ 明示的でない場合でも、会社側の一方的な排除がなければ認められにくい

②やり取りの記録が重要

→ メール等の内容が「契約終了の認識一致」の判断材料になる

③年休処理との関係

→ 年休取得の申請や扱いが、合意終了の補強事情と評価される可能性


■まとめ

本件では、

👉 解雇の意思表示が認められなかった
👉 契約終了についての認識一致が重視された

結果として、解雇予告手当の請求は棄却された。

労使間のやり取りや手続の進め方が、そのまま法的評価に直結する事例といえる。


■出典

※出典:労働新聞「解雇予告手当 支払い請求を棄却 契約終了の認識一致 東京地裁」


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