【社内公募が10倍に拡大】東京ガスが人材流動化を加速 定年後再雇用者も対象に(2024/12/24)
東京ガスは、社員が自ら異動先に応募できる「人材公募制度」による異動成立人数が、この4年間で約10倍に増加したと発表しました。あわせて、今年度からは定年後再雇用者を対象とした「シニア人材公募」も新たに開始しています。
この制度は、各職場やプロジェクトの人材ニーズに対し、社員が自発的に応募できる仕組みです。社内イントラネット上で募集が行われ、書類選考や面接を経て配属が決定されます。また、社員が応募判断をしやすいよう、各部署の業務内容や特徴を紹介する「自職場PR」が公開され、募集期間中には説明会も実施されています。
制度の活用は年々広がっており、応募者数は4年間で19人から177人へと大幅に増加。異動成立数も79人に達し、社内異動全体の約5%を占めるまでになりました。応募に対する異動成立率も約50%と高水準で推移しています。
今回新たに導入された「シニア人材公募」は、定年前後の社員に焦点を当てたものです。定年(60歳)を迎える前後の正社員および再雇用者が対象となり、年齢に関係なく社内で新たな役割に挑戦できる機会を提供します。
同社では以前から、50歳代の社員を対象としたキャリア開発支援を強化しており、研修や社内外のコンサルタントとの面談を通じて、65歳までを見据えたキャリア設計を促してきました。今回の制度拡張は、その流れをさらに具体化したものといえます。
■実務的な示唆
この事例が示しているのは、「人材配置は会社が決めるもの」という従来型の考え方から、
👉 「社員の意思を前提とした人材流動」への転換です。
特に注目すべきポイントは以下の通りです:
- 社員の主体性を前提とした配置転換
- 職場情報の可視化(自職場PR)
- シニア層を含めたキャリア再設計
- 異動を“選択可能なもの”にしている点
これらは単なる制度ではなく、組織運営そのものの変化といえます。
■今後の流れ
今後は、
- 人材の流動化(社内転職)
- 年齢に依存しないキャリア設計
- シニア人材の戦略的活用
といった動きが、より一般化していくと考えられます。
特に人手不足が深刻化する中で、**「社内にいる人材をどう活かすか」**は、企業にとって重要な経営課題となっています。
■出典
労働新聞
「公募で異動」10倍に 定年後再雇用者も対象 東京ガス
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