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【労働相談の最新動向】職場の人間関係とカスタマーハラスメントが増加中──いま企業に求められる“人を大切にする姿勢”(2025/6/18)

神奈川県がこのほど発表した「令和6年度 かながわ労働センター」による労働相談のまとめによると、最も多かった相談内容は「職場の人間関係」でした。
パワハラやセクハラを含むこのカテゴリーは、全体の16.9%(3,151件)を占め、これまで最多だった「解雇・雇止め・退職」(14.2%)を初めて上回ったそうです。

また、女性からの人間関係に関する相談が前年比で23.0%も増加していることも注目すべき点です。加えて、カスタマーハラスメント(カスハラ)に関する相談が増えていることも、県が示した課題のひとつ。令和7年度からは、カスハラについて独立した区分で集計が行われる予定です。



ハラスメントは「ビジネスと人権」の課題として受け止めて

BHR(Business and Human Rights/ビジネスと人権)の視点に立つと、ハラスメントは単なるトラブル対応にとどまらず、企業がどれだけ人権に配慮できているかを問われる重要なテーマになります。

とくにカスタマーハラスメントは、現場のスタッフが一人で抱え込んでしまいがち。企業として「お客様第一」は大切ですが、理不尽な言動にさらされた従業員を守ることも、同じくらい大切なことです。



カスハラには組織で向き合い、職員へのケアも忘れずに

理不尽な対応を求めてくるお客様には、組織として毅然とした態度で臨む必要があります。
一方で、お客様の怒りの背景に企業側の問題がある場合もあるかもしれません。そのようなときでも、電話や窓口で対応した職員の心のケアをしっかり行うことが大切です。

職員を守るという姿勢を企業がしっかり示すことが、信頼される職場・働き続けたいと思える環境づくりにつながっていきます。



働く人すべてに、平等なサポートを

いま一度、企業内で以下の視点を見直してみませんか?

これらはすべて、「ビジネスと人権」に基づく企業の責任に含まれます。



「人を大切にする企業」がこれからの信頼を得る時代

カスハラや人間関係の悩みが増えている背景には、従業員がもっと「大切にされたい」と感じている社会の空気があります。

企業に求められているのは、一人ひとりの声に耳を傾け、安心して働ける環境を整えること
それは、企業が社会の一員として果たすべき、「ビジネスと人権」の実践でもあります。



まとめ

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