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「農業における労働災害の増加とビジネスと人権(BHR) ― 安全と人権を守るための実践策」 (2025/8/15)

1. 農業事故の現状と特徴

農業は他産業に比べて死亡事故率が高く、就業者10万人あたりの死亡事故率は交通事故の5倍以上とも言われています。
特に農業機械に関連する事故が多く、全国統計(令和5年)では死亡事故の約62%が機械作業によるものです。


2. 労働災害の増加傾向(帯広事例)

北海道・帯広労働基準監督署によると、2024年(令和6年)の管内農業労働災害は25件発生し、前年の1.5倍に増加しました。
半数以上が休業1か月以上の重傷事故で、事例は以下の通りです。

この背景には、農業の法人化による雇用労働者数の増加があり、未経験者や季節労働者が危険作業に従事する機会も増えています。


3. ビジネスと人権(BHR)の視点

国際的には、企業は労働者の生命・安全を守ることが人権尊重の基本とされます(国連「ビジネスと人権に関する指導原則」)。
農業法人やJAなども例外ではなく、以下の取組が求められます。

これらの取組は、労働安全=人権尊重という国際的潮流に沿い、輸出GAP認証や取引先評価にも直結します。


4. まとめ

農業における事故は、高齢化・機械化・法人化の進展とともに形を変え、件数も増加傾向にあります。
安全管理は法令遵守のためだけでなく、企業の信頼と人権尊重を実現する根幹です。
BHRの視点を持った安全対策は、農業経営の持続性と国際競争力を高める有効な投資といえます。



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