外国人材の宿舎整備を支援する徳島県の補助金制度 BHR推進社労士の視点から(2025/9/23)
徳島県が、企業が外国人材を受け入れる際に必要となる宿舎整備や日本語学習教材の購入などに対して、最大55万円まで助成する補助金制度を創設しました。
補助の対象は次の3つで、併用も可能です。
宿舎の整備・改修費(上限30万円)
日本語学習教材や講習会開催費(上限15万円)
インターンシップ実施時の旅費・宿泊費(上限10万円)
補助率は2分の1、すでに外国人材を受け入れている企業だけでなく、今後受け入れを予定している企業も申請可能です。申請期限は来年2月末までとされています。
なぜ宿舎整備が重要なのか
徳島県の労働雇用政策課によれば、企業が複数の外国人材を受け入れる際、空き家を宿舎として購入するケースも多いとのこと。しかし、エアコンや温水洗浄便座がなく、生活環境が整っていない物件も少なくありません。
BHR(ビジネスと人権)の視点でいえば、住環境の整備は人権尊重の第一歩です。安心して暮らせる環境があってこそ、外国人材は長く働き続けることができます。これは企業にとっても人材定着につながり、結果として採用・教育コストの削減にもつながります。
「外国人だけ優遇」ではない
一見すると「外国人だけを優遇している施策」に見えるかもしれませんが、結果的に地域全体に利益が還元される施策です。
空き家の活用による地域の活性化
犯罪リスクの低減(住環境が整えばトラブルも減る)
外国人材が地域の生活者として定着し、消費活動にも貢献
つまり、街づくりの一環として機能しているのです。
日本人材への支援もセットで考えたい
BHR推進社労士としてもう一歩踏み込んで言えば、日本人の若者やUターン人材、移住者に対する支援も同じく手厚くすることが必要です。
地元に戻って働きたい若者
都市部から地方に移住して就業する人
子育て世帯の地方移住
こうした人々にとっても、住まいや学びの環境が整うことは大きな後押しになります。外国人材向け施策と並行して、「誰もが働きやすい地域づくり」としてPRを強化していくことが望まれます。
まとめ
徳島県の取組は、BHR(ビジネスと人権)を地域レベルで実装した好事例です。
外国人材の住環境整備は、企業の人材確保だけでなく、地域社会全体の課題解決につながります。
これを機に、外国人材だけでなく、地元の若者や移住希望者も含めた「地域全体での人材定着施策」が進むことを期待します。
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