【実態調査】中小企業2割が未対応 障害者雇用率引上げ(2024/9/30)
中小2割が知らず 法定雇用率の引上げを 日商調査
日本商工会議所(小林健会頭)が会員企業に実施した調査で、障害者の法定雇用率の引上げが従業員40~50人規模の企業に浸透していないことが分かった。今年4月から雇用率が2.5%に引き上げられ、雇用義務が生じる企業の範囲が規模40人以上に拡大されたことを踏まえて対応状況を聞いたところ、規模40~50人企業の20.4%が「引上げを知らず、対応していない」と答えている。
これに対して、51~100人は5.1%で、101~300人、301人以上はいずれも1%前後に留まっている。
40~50人企業のうち、「すでに雇用率を満たしていた」、「新たに障害者を雇用して満たした」は合わせて38.8%だった。満たせなかった企業は、「新たに雇用することが難しいため募集しなかった」が26.5%、「募集したが必要数の雇用ができなかった」が9.2%となっている。
雇用率を満たしている企業全体に、利用したサービスを複数回答で聞くと、「ハローワークなどの公的機関によるマッチング支援」が最多の38.3%だった。「職場体験の受入れなど特別支援学校との連携」は24.7%となっている。
調査は今年7月に実施し、2392社から回答を得た。
(以上 労働新聞より)
■ 本文の内容説明
本調査は、障害者雇用の法定雇用率引上げが、中小企業、とくに従業員40~50人規模の企業に十分浸透していない実態を示しています。
制度改正により、
・雇用率は2.5%へ引上げ
・対象企業は40人以上へ拡大
されたにもかかわらず、
約2割の企業が制度変更自体を把握していない状況です。
また、対応状況を見ると、
・既に達成、または新規雇用で対応した企業
・そもそも採用が難しく対応できない企業
に分かれており、
👉 「知らない問題」と「採用できない問題」
の二層構造になっています。
さらに、達成企業の多くが、
・ハローワーク
・特別支援学校
との連携を活用している点から、
👉 外部支援の活用が鍵であること
も明らかです。
■ BHR視点から
この問題は、単なる制度認知の問題ではありません。
企業には、障害者の雇用を通じて、
👉 差別のない労働機会を提供する責任
があります。
ビジネスと人権の観点では、
障害者雇用は「努力義務的な社会貢献」ではなく、
👉 法的義務かつ人権保障の一部
です。
ここで重要なのは、
「知らなかった」という理由は通用しないという点です。
人権に関わる制度については、
・把握していない
・対応していない
という状態自体が、
👉 リスクとして評価される時代
に入っています。
さらに、
・採用が難しい
・人材が見つからない
という課題についても、
👉 「できない理由」ではなく「どう実現するか」
が求められます。
つまり、
・業務の切り出し
・職場環境の調整
・外部機関との連携
といった「設計力」が問われます。
■ まとめ
障害者雇用は、制度対応であると同時に人権対応です。
今後は、
・制度を知らない
・対応していない
という状態自体がリスクとなります。
企業に求められるのは、
単なる雇用人数の達成ではなく、
👉 持続可能な雇用環境の構築
です。
【データ分析】障害者虐待が増加→コチラ
【BHR解説】人権DDは中小企業も対象→コチラ
BHR推進社労士が企業にどのような価値を提供できるかについては、
「ビジネスと人権に取り組むBHR推進社労士の魅力」で整理しています。
人権調査票やサプライチェーン調査への実務対応については、
「人権デューデリジェンスとは?中小企業が対応すべき調査票と外国人雇用リスク」で整理しています。
≪ 【制度の本質】女性活躍が進まない理由は「正社員中心主義」 | 【BHR解説】人権DDは中小企業も対象 取引に直結する時代へ ≫
