65歳以上の活躍を企業の6割が期待 JEED調査(2024/10/19)
高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)の調査によると、65歳以上の社員に対し「第一線での活躍」を期待する企業は6割を超えていることが分かった。
調査では、70歳以上の定年・継続雇用制度を導入している企業を対象に、65歳以上の社員に期待する役割を尋ねたところ、
「第一線での活躍」および「どちらかといえば第一線での活躍」と回答した企業は計61.4%に上った。
一方、「現役社員に対する支援・応援」および「どちらかといえば支援・応援」は計36.2%となっている。
実際に任せている業務レベルについては、「一般社員クラス(経験5年以上)」が46.2%と最多であったが、
「係長・主任・現場監督者クラス」21.8%、「次長・課長クラス」6.3%、「役員・部長クラス」4.3%と、役職者レベルの業務を担うケースも見られる。
また、高齢社員の能力や意欲を活かすための取組みとしては、
「健康状況に応じた勤務時間・勤務日の柔軟な設定」(47.9%)や、
「病気の予防・早期発見のための健康施策」(43.2%)が多くの企業で実施されている。
■BHR視点:活躍の前提は「安全で健康的な労働環境」
高齢者の活躍が進むこと自体は望ましい流れである。
しかし、その前提として不可欠なのが、年齢に応じた職場環境の整備である。
近年は、高齢労働者の労働災害が増加傾向にあり、転倒や無理な作業負荷など、身体機能の変化に起因するリスクが顕在化している。
「ビジネスと人権(BHR)」の考え方においては、
安全で健康的な労働環境は労働者の基本的な人権として位置付けられている。
そのため、単に「働けるから働いてもらう」のではなく、
- 作業内容の見直し
- 身体的負担の軽減
- 勤務時間の柔軟化
- 健康状態の継続的な把握
といった対応を含め、環境そのものを設計する視点が求められる。
■実務への示唆
企業にとって重要なのは、
👉「活躍を期待する」ことではなく
👉「安全に活躍できる状態をつくる」ことである
特に高齢者雇用においては、
- 経験や技能を活かす配置
- 無理のない働き方の設計
- 健康リスクを前提とした管理体制
を組み合わせることが不可欠となる。
■まとめ
高齢者の活躍は、今後の人材確保において重要な選択肢である。
一方で、その持続可能性は、職場環境の整備にかかっている。
👉 活躍は結果
👉 安全と健康は前提
この順序を誤らないことが、企業に求められている。
■出典
※出典:労働新聞「65歳以上も第一線で 企業の6割が活躍期待 JEED調べ」
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