【ハラスメントで転籍可能に】技能実習の運用要領改正 入管庁(2024/11/23)
出入国在留管理庁は、外国人技能実習制度の運用要領を改正し、転籍が可能となる「やむを得ない事情」として、ハラスメント被害を明記した。改正は11月1日付。
従来、技能実習における転籍は「やむを得ない事情」がある場合に限り認められてきたが、その具体的範囲が不明確であることが課題とされていた。
今回の改正では、
- 受入企業による暴行・暴言・各種ハラスメント
- 重大かつ悪質な契約違反行為
などを明確に列挙した。
ハラスメントについては、本人が直接被害を受けた場合に限らず、同僚の実習生が被害を受けているケースも対象とされる。
具体例としては、
- 胸ぐらをつかむ、ヘルメット越しに叩くなどの暴行
- 「国に帰れ」「◯◯人は出来が悪い」といった差別的発言
などが該当するとされている。
■転籍できない場合の対応も整備
あわせて、転籍先が見つからない場合の対応も明確化された。
- 必要に応じて週28時間以内の一般就労を認める
- 特定技能への移行を希望する場合は、移行準備のための在留資格(特定活動)を付与
といった措置が講じられる。
■制度の変化と背景
今回の改正は、技能実習制度における課題の一つであった
👉 「転籍の難しさ」
に一定の対応を行うものといえる。
令和9年から予定されている「育成就労制度」も見据えた見直しと考えられる。
■BHR視点:転籍の自由は重要な論点
「ビジネスと人権(BHR)」の観点では、
👉 労働者の移動の自由(転籍の自由)を制限することは
👉 強制労働と評価されるリスク
があるとされている。
技能実習制度については、これまでも国連などから厳しい指摘がなされてきた。
■現場へのメッセージ
不適切な管理団体や受入企業が存在するのは事実です。
一方で、真摯に制度運用に取り組んでいる管理団体や企業があるのも事実です。
👉「きちんと対応したい」
👉「実習生から選ばれる企業でありたい」
と考える企業にとって、今回の改正は重要な転機になります。
■まとめ
今回の改正により、
👉 ハラスメントは明確に転籍理由となる
👉 転籍が困難な場合のセーフティも整備された
制度は一歩前進したといえる。
一方で、運用の適切さが引き続き問われることになる。
■出典
※出典:労働新聞「ハラスメントを明記 技能実習生の転籍要件で 入管庁」
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