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【人手不足は「長期・粘着的」】労働経済白書が示す構造問題(2024/9/14)

■ 人手不足は一時的ではない

厚生労働省は9月6日、令和6年版労働経済の分析(労働経済白書)を公表した。2010年代以降の人手不足の状況について、過去半世紀に経験した人手不足局面のなかでも「長期かつ粘着的」と指摘し、今後も高齢化が続くことで、人手不足が進む可能性があるとした。人口が減少するなかで社会の活力を維持するため、社会全体で労働生産性や労働参加率の上昇に向けた取組みが必要としている。

白書では、過去半世紀における人手不足局面の特徴を分析した。1970年代前半(高度経済成長期末期)、1980年代後半~1990年代前半(バブル経済期)、2010年代以降から現在までの3つの期間で、人手不足が生じているとした。

このうち、10年代以降については、経済の回復を背景に雇用情勢が改善。サービス産業化がさらに進んだことも雇用に影響を与えたとしている。その結果、有効求人倍率は1倍を超えて大きく上昇し、失業率は3%を下回る水準まで低下している。

現在の人手不足局面における企業の欠員率(常用労働者数に対する未充足求人数の割合)は3%弱で、5~6%程度だったバブル期よりも低い。一方、ハローワークにおけるフルタイム求人の充足率は、バブル期などと比べて長期にわたって低下傾向にあるとした。このため、現在の人手不足は「長期かつ粘着的」であり、欠員率が示す程度以上に深刻となっている可能性があると指摘している。

(以上 労働新聞より)


■ 「粘着的」とは何か

今回の白書のキーワードは

「長期・粘着的」

です。


これは、

・一時的な景気要因ではない
・自然には解消しない
・構造として固定化している


という意味です。


■ なぜ解消しないのか

理由は明確です。

・少子高齢化
・労働人口の減少
・産業構造の変化


つまり、

人が足りない状態が前提の社会

に入っています。


■ 「欠員率は低いのに深刻」という矛盾

白書が指摘している重要な点はここです。

・欠員率 → それほど高くない
・充足率 → 長期的に低下


つまり、

求人は出しているが埋まらない状態が続いている


これが「粘着的」と言われる理由です。


■ これまでの議論との接続

これまで見てきたように、

・高卒求人倍率の上昇
・就職ミスマッチ
・採用競争の激化


これらはすべて、

この構造的な人手不足の表れ

です。


■ 企業に求められる対応

この状況では、

「人を増やす」だけでは限界があります。


重要なのは

・生産性の向上
・人材育成
・働き方の見直し


つまり、

人の“質”を高める経営

です。


■ まとめ

現在の人手不足は、

・長期的
・構造的
・解消しにくい


という特徴を持っています。


今後は、

「人が足りない前提」で

経営を考える必要があります。


■ 最後に

人手不足はリスクであると同時に、企業のあり方を見直す契機でもあります。
採用・定着・育成を一体として捉えることが、これからの企業経営において重要になるでしょう。


■ 出典

・『労働新聞』
「労働経済白書 人手不足分析」


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